J.P.コッター「リーダーシップ」

まずハズレ本から。

[カラー図解]手帳、ステーショナリー、デジタル機器「超」活用ノート できる人は使っている

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時節柄、手帳関連の本を読み漁ってますが、これはハズレ。PHPにしては内容が浅いし、焦点も絞れていないような。書いた人間が悪いのかな。
リーダーシップ論―いま何をすべきか (ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス経営論集)

リーダーシップ論―いま何をすべきか (ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス経営論集)

リーダーシップといえばコッター、というくらい定番ですが、そんなコッターの重要論文をまとめて本にしたもの。正直言って古典に近くなっていますし、私の仕事柄で、いまさらそう新しさはないのですが、読む人が読めば発見は多いと思われ。
注目すべきポイントはやはり「マネジャーは部下やその他の人間に『依存』している」という指摘。あらためてなるほどな、と思うし重要な指摘だと再認識。
ところで、この本の訳がどうにもこうにも馴染めない。内容的にはそんなに難しいことではないのに何だか小難しく訳出しているような印象が。監訳者が黒田由貴子氏になっていたのをみて、なんとなく納得。この方の訳は微妙に難解です。偉大な学者の論文やフレームワークはだいたいにおいてシンプル(経済学のクルーグマンもそうだし、戦略論のポーターやマーケティングコトラーもそう。先日亡くなったドラッガーフレームワークがほとんどないのが特徴)で、コッターもその例にもれないのに、この訳が敷居を高くしているように思われます。まあもっとも「ハーバード・ビジネス・レビュー」が初出なんでムリもないかも。なんだかこういうのってもったいないなぁ。