見事なまでの80'sだらけ

Discovery

Discovery

「ムーンライト・シャドウ」の大ヒットを生んだ「クライシーズ」に続くマイク・オールドフィールドの84年作。リマスター盤への買い替えです。ポップ化はますます進み、長尺の曲は一切なし。ヒットした「トゥ・フランス」を含め、珠玉のクリスタル・ボイスを持つマギー・ライリーが大活躍。でもアルバムとしては前作の方がマイクらしくて好きかなぁ。
Balance Of Power

Balance Of Power

ELOの86年作。これもリマスター盤への買い替え。前作「シークレット・メッセージ」以来活動停止状態だったELOが、ジェフ・リン、リチャード・タンディ、べプ・べヴァンの3人を中心に再編したアルバム。当時は結構な注目を浴び、シングル「コーリング・アメリカ」のPVもしょっちゅう目にしましたが、意外にヒットせず、アルバムも今イチなセールスに。曲はポップですがひねりがあまりなかったことと、ストリングスどころかただのエレポになってしまったところがその原因でしょうか。でもコンパクトなポップナンバーは悪くはありません。このリマスター盤では「へヴン・オンリー・ノウズ」の別ヴァージョンが入っており、これがアルバム・ヴァージョンとはまったく違う(はっきりいって別ヴァージョンの方が出来がいい)のが聴きどころ。
Boys & Girls (Hybr)

Boys & Girls (Hybr)

宇津井健 ブライアン・フェリーのソロ最高傑作と言われているアルバム。はっきりいって、私はロキシー・ミュージック〜ブライアン・フェリーとは相性が合いません。「アヴァロン」でさえ良さがよくわからない…。世間でよく言われる彼らのキッチュ感覚もセンスがいいとはあまり思えないですし(ジャケットにしても好きなのは「フォー・ユア・プレジャー」くらい)、ブライアンのソロ(ジャケットがこれまたダサイ)にしても、あの声がこう…生理的に合わないといいますか。じゃあ買うなとツッコミがくるところですが、このアルバム収録の「ドント・ストップ・ザ・ダンス」だとか、次作「ベイト・ノワール」の「キッス・アンド・テル」「リンボー」などは個性的でそれなりに好きなわけで。ただこのアルバムの成功(英1位)は、彼の音楽的才能というより、コンセプトの妙とバック・ミュージシャンのサポートによるところが大きいかなと。
振り返ってみればこの宇津井健ブライアンの初体験が映画「ナインハーフ」(エロ映画。なぜかデュラン・デュランジョン・テイラーのソロデビュー作が収録されている)のサントラに収録されていた「スレイヴ・トゥ・ラヴ」だったのがいけなかったのかなと。この曲は「ボーイズ・アンド・ガールズ」にも収録されているのですが、ナルシスティックな歌い方といい、いかにもなアダルト・コンテンポラリーな曲調が嫌悪感を抱かせたのを思い出します。加えて85年のライヴ・エイドでの彼のステージで、ロキシーやソロのヒット曲をやらず(正確にはカバーヒットのジョン・レノン「ジェラス・ガイ」を演奏したが、それがまた逆鱗に触れるくらい気持ち悪かった)、「ボーイズ〜」からの曲をガンガンやってステージを盛り下げた(要は当時のニューアルバムの宣伝にした。同じ例にアダム・アントがあり)こともあって、ある意味で最も英国的なアーティストであるにもかかわらず、私のアンテナからは遠い存在になってしまいました。
とにかく私にとっては評価の難しい人です(汗)。
Live

Live

ブートで「シンクロニシティ」時のライヴを持っていたので、95年の発売当時はあまり興味がなかったのですが、今回の来日で再燃。Disc1の79年のライヴの方が出来が良いですし、「シンクロニシティII」などは今回の再結成でのアレンジの方が良かった。
ついでにいえば、何曲かカットされているので、こういうアーカイヴ物は完全収録じゃないと無意味ではと。