エイドものはやはり面白い!
先日ライヴ・アースが終わりましたが、80年代を知る者としてはバンド・エイドに始まる一連のエイドものは今考えるとやはり凄かった。
80年代は「相対主義の時代」だったから、これらのオールスター・キャスト的なものというのは十分にかっこ悪いシロモノだったはず(特に「ロッキン・オン」あたりは凄くバッシングしていた記憶が)。まあ私は無邪気に楽しんでいましたが。
その中でも私がベストに選ぶのは、バンド・エイド(英)でもノーザン・ライツ(カナダ)でももちろんUSAフォー・アフリカ(米)でもなく、ましてや松任谷由実/小田和正/財津和夫の「今だから」でもなく(懐かしい!)、実はへヴィメタ版バンド・エイド、ヒア・アンド・エイド!何はともあれPVを見てくださいよ!
HR/HMに疎い私でも知ってるメンツだらけ。何しろ80年代当時はNWOBHMだのLAメタルだのが全盛期でしたから、専門誌「BURRN!」でなくとも普通の音楽誌に彼らの名前がバンバン出てました。ちなみにヨーロッパだのボン・ジョヴィ、ガンズ・アンド・ローゼスだのより間口の広い連中がブレイクしたのはもうちょっと後で、このメンツの中にいないのは残念。ついでにラットあたりがいないのはちと不思議ですが。
さーて、PVにも字幕が出るので誰が登場しているのかはすぐわかりますが、一応列記しておきます。
ヴォーカル編(登場順、バンド名はすべて当時)
- ロニー・ジェイムス・ディオ(ディオ)
- デイヴ・メニケッティ(Y&T)
- ロブ・ハルフォード(ジューダス・プリースト)
- ケヴィン・ダブロウ(クワイエット・ライオット)
- エリック・ブルーム(ブルー・オイスター・カルト)
- ポール・ショーティーノ(ラフ・カット)
- ジェフ・テイト(クィーンズ・ライチ)
- ドン・ドッケン(ドッケン)
実際は上記の彼らが入れ替わり立ち替わり歌っています。やはりみんな抜群に上手い。この辺がポップ界とは違いますね。驚いたのが、ケヴィン・ダブロウの参加。当時彼はビッグ・マウスで相当業界では嫌われていたはずですが…。この辺をきちんとまとめあげたのはさすがにディオの仁徳の為せる業でしょうね。
さて、次はもう一つのお楽しみ、怒涛のギターソロ編。これが何度見ても飽きないんですよ!
ギターソロ編(登場順、バンド名はすべて当時)
- クレイグ・ゴールディ(ジェフリア)
- エディ・オジェイダ(トゥイステッド・シスター)
- ヴィヴィアン・キャンベル(ディオ)
- ブラッド・ギルス(ナイト・レンジャー)
- ニール・ショーン(ジャーニー)
- ジョージ・リンチ(ドッケン)
- イングウェイ・マルムスティーン
- カルロス・カヴァーゾ(クワイエット・ライオット)
- ドナルド・ローザ(ブルー・オイスター・カルト)
<その他のギター>
- イントロ⇒ヴィヴィアン・キャンベル、ジミー・ベイン(ともにディオ)
- サビのツインリード⇒デイヴ・マーレイ、エイドリアン・スミス(アイアン・メイデン)
もうどいつもこいつもしびれるくらい上手い!で、やはりイングウェイは圧巻。あの速さはなんなんだ?? あ、そうそう、ジャーニーが向こうではHRに近い扱いを受けていることを知ったのもこのときでしたっけ。ところでジェフリア。懐かしいなぁ。
他にもバンドでいえば、以下のところが参加。
オジー・オズボーン・バンド、キング・コブラ、W.A.S.P.、モトリー・クルー、テッド・ニュージェント、スパイナル・タップ
このプロジェクトの勝因は、まずはロニー・ジェイムス・ディオの統率力、次にヴォーカル&ギター・ソロで「付加価値」を感じさせる構成、そして曲もいいんですよね。