ビートルズ「LOVE」、レビューしまーす

LOVE (通常盤)

LOVE (通常盤)

ほんとは1曲ずつレビューしようかとも思いましたが、疲れるのでやめときます。レビューの前にひとこと。
このダサいタイトルとジャケはなんとかならないですか??


2. ゲット・バック
かなりどうでもいい1曲目の「ビコーズ」に続くのは、「ア・ハード・デイズ・ナイト」のギターイントロに続いて、「ジ・エンド」のドラムソロから始まるのがこの「ゲット・バック」、これはめちゃくちゃかっこいい。
4. エリナー・リグビー〜ジュリア
かなり無理があるメドレー。
6. 抱きしめたい
おそらくはハリウッド・ボウル公演の歓声を重ねた「擬似ライヴ」だけれど、これが意外にはまっている。ということは初期のシングルはいかにライヴに作られていたかということですね。
7. ドライヴ・マイ・カー〜愛のことば〜ホワット・ユー・アー・ドゥーイング
いわゆる典型的なマッシュ・アップで、センス良くまとまった曲。途中で「タックスマン」「サヴォイ・トラッフル」などのジョージの曲がうまく使われているところがポイント高。
8. グンキ・ンサ
見慣れないタイトルに「新曲か?」と思ったら、「サン・キング」を逆回転にしただけ。で、タイトルも逆に表示しただけという激怒モノ。
10. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト/アイ・ウォント・ユー/ヘルター・スケルター
「アイ・ウォント・ユー」はともかくも、「へルター・スケルター」は邪魔。「ビーイング〜」はもっと遊べそうな曲なのに残念だなぁ。
12. ブラックバード〜イエスタデイ
ポールのアコースティック・ナンバーを二つつなげただけという、何の考えもない駄作。
13. ストロベリー・フィールズ・フォーエバ
このヴァージョンは賛否両論ですが、個人的には「あり」。当時のジョンの加工声がどうしても気に入らない私としては、こっちのナチュラルなジョンの声の方がいい。
14. ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー〜トゥモロー・ネバー・ノウズ
これはアイデアの勝利。あの「ウィズイン〜」がかっこいいラーガ・ロックに!
16. オクトパス・ガーデン
「グッド・ナイト」のバックに、「オクトパス・ガーデン」のヴォーカルが入るが、キーを変えずにスピードをゆっくりとさせているというもの。こんなこともできるのね。予想通り「イエロー・サブマリン」が挿入されています。
19. カム・トゥゲザー〜ディア・プルーデンス〜クライ・ベイビー・クライ
「ディア・プルーデンス」へのつなぎはかなり無理がある。そこから「クライ・ベイビー・クライ」はまだいいんだけれど、これは「クライ・ベイビー・クライ」というより、ポールの「キャン・ユー・テイク・ミー・バック」ですね。
22. ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウイープス
これも賛否両論を呼んでいる、同曲の1stテイクに、ジョージ・マーティンがオケをかぶせたもの。マーティンらしい上品なアレンジなので、邪魔にはなりませんが、必要かどうかと言われると微妙。
24. ヘイ・ジュード
25. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ)

このつながりはかっこいい。
26. 愛こそはすべて(オール・ユー・ニード・イズ・ラヴ)
やっぱりラストはこれか。はっきりいって「イエロー・サブマリン・ソングブック」の決定版が素晴らしすぎて、これはあまりいただけない。最後の「グッド・ナイト」も蛇足に過ぎる。


さて、ちまたで言われているように、これはやはり「ビートルズの新作」とするのは違和感がありますね。やはりマーティン父子による加工作品です。もしくは単純にサントラにしとけばよかったのに。
マッシュアップ作品としては、「ゲット・バック」と「ドライヴ・マイ・カー〜」を除けば、そこまでおもしろいとも思えませんでした。もっと過激な発想が出来る人の方が、作品としてはおもしろかったかも。
以前から言ってるように、こんな新作もどきを出すくらいなら、とっとと「ハリウッド・ボウル公演」の完全版を出せと、小一時間アップルを問いただしたい気分ですよ。