No.2「P.S.アイ・ラヴ・ユー」

「ラヴ・ミー・ドゥ」のB面だったこの曲を初めて聴いたのは、ラジオ番組でした。サビの「I'll be coming home again 〜」のメロディーが哀愁を感じさせていいなぁと感じたのを覚えています。

レコードを手に入れたのはそれから10年程後(当時中学生)のことで、そのときはラジオで聴いたときとはまた違う印象を持ちました。なんというか、「こんなにバックの音がしょぼかったっけ」と思ったんです。

それはさておき、初期のビートルズは意外にラテンのノリがあって、この曲のリズムもそうだし、「アスク・ミー・ホワイ」の"ツー・タカタッタ”というノリもそう。一時期のハーブ・アルバートみたいなところもあるのが面白い。

89年、作者であるポールは初のソロ・ワールド・ツアーで、「ラヴ・ミー・ドゥ」とこの曲をミックスした「P.S.ラヴ・ミー・ドゥ」を演奏(後にスタジオ・テイクも発表)。あまり褒められた出来だとは思いませんが、こんな初期作をわざわざ再演するところにポールの芸人魂と「結構お気に入りかも」という思いを感じさせました。