お気に入りは「アイム・ノット・イン・ラヴ」

前回10ccを取り上げましたが、10ccには思い出・・・というか恨みがあります(笑)。


高校時代、私は同級生に熱烈極まりない片思いをしていました。1〜2年と、文系もかかわらず男子クラスだった私は、3年でやっと念願の混合クラスに。そこに彼女はいました。私の高校は1学年10クラスで、理系が6クラス、うち男子クラス3クラス、文系が4クラスで、うち男子クラスが1クラスですから、確率的には40%(1年次は文理別なし)×25%=10%の確率で2年連続男子クラスだったのです。


彼女との出会いは高校2年のときです。文化祭で2年生のクラス発表は映画になっていました。当然ながら映画は女優がいないと成り立ちませんから、10クラスを2クラスずつ5組つくり、男女が混じる形で映画製作をするようになっていました。


私は映画の脚本&音楽担当(この頃はもう洋楽どっぷり)で、その時主役候補だったのが彼女です。結果的には彼女は主役にならなかったのですが(諸処の事情で)、誰もなかなか出演をスムーズにOKしてくれない中、彼女は実に協力的でした。私は一発で惚れました。


そのときは特に何もアクションを起こし(起こせ)ませんでしたが、いろいろと彼女の情報を入手。彼女は小さい頃からピアノを習っており、腕前は各種のコンクールを受賞するほどのものでした。頭脳も明晰でしたが、当初から音楽大学を志望しており、その勉強も早くからしていたようです。加えて、毎年行われる全校マラソン大会は、3年連続1位。完璧だったといえます。性格的にも明るいけどおとなしいお嬢様タイプでした。


これほどの彼女なので、当然彼氏は・・・というと、不思議にもいなかったのです。
しかし、その謎はすぐに解けました。


彼女には好きな男子がいました。


その彼は、応援団に所属し、後に団長を務める男で、そりゃもう男から見てもほれぼれするような男らしさ&ルックスでした。人気ありましたねぇ。ちなみに応援団は彼女を作ってはいけないというルールが伝統としてあり(硬派ですから)、2年まで団長候補だったある応援団員は、彼女ができたという理由で団長になれませんでした。そういうわけで彼が団長になれたのは彼女を作らなかったためでもありますが、資質としても彼の方が向いていたと思います。彼が団長候補の二番手だった一番の理由は、実は背が低かったのです。それはともかく、総合的にみて、間違いなく学校の中でも一、二を争う人気でした。


さて、映画の撮影が終わる頃には私は、もう「ネコまっしぐら、フリスキー」状態でした。この想いを誰かに伝えたい!という想いが高まり、親友に相談(本人に告白しろよ、というツッコミはなしで)したところ、彼はあっさりこう私に言いました。


「あぁ、○○(彼女の名前)ね。あいつ××(応援団の彼)のことが好きなんだよな。結構有名な話だよ、知らなかったの?」


なんとまあ友達がいのある親友でしょう。高まる思いをわずか3秒でぶっつぶしたのです。そう、彼女に彼氏がいなかったのは、彼女が応援団の彼を好きだということが知れ渡っていたからです。彼女は不幸にも、彼女を作ってはいけない男を好きになってしまったのです。


親友はショックで打ち沈む私にさらにこんな爆弾をぶつけました。


「あいつさぁ、告白したらしいんだよね、××に。でも××ってマジメだろ? 団員だし、あっさり断ったらしいんだな」


あいたーーーーー。誰か助けてーーーーー!


どちらかといえばおとなしい彼女が、あの彼女が告白までしてたなんて!!!


そして私の長く暗く辛い片思いの高校生活が始まりました。まだ2年の1学期だったというのに・・・。


さて、この話長くなりそうです。これが10cc「アイム・ノット・イン・ラヴ」とどうつながるのか!!


こんな私的ネタにどれくらいの方がお付き合いいただけるかわかりませんが、明日にご期待(爆)。